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レシピ

同じ病気に苦しむ友人へ。栄養価の高い「キャロットアイス」とは

同じ病気に苦しむ友人へ。栄養価の高い「キャロットアイス」とは

鈴木 志保子

監修
鈴木 志保子
全日本代表の栄養指導も行う公認スポーツ栄養士
  • 撮影
    菱沼未央
  • テキスト
    菱沼未央
  • 撮影
    菱沼未央

2017年10月26日[2017年11月20日更新]

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見た目も華やかで栄養バランスのとれたレシピをSNSやブログで紹介し、Instagramフォロワー数3万人を超える人気を誇る菱沼未央さん。現在はフリーランスの管理栄養士として、さまざまな媒体でのレシピ作成やフードコーディネート、食にまつわるコラムの執筆、食器の企画など、幅広いジャンルで活躍されています。NU+では、そんな菱沼未央さんの見ても食べてもおいしいレシピを連載形式でお届けします。今回は、菱沼さんご自身が苦しんだという「摂食障害」について解説しながら、安心して食べられて、栄養価の高いスイーツ「キャロットアイス」をご紹介します。

菱沼未央

1989年生まれ。大学卒業後、食品企業に勤めたのちフリーランスの管理栄養士として活動。二級惣菜管理士、JCCAベーシックインストラクター(BIR)、パンシェルジュマスターの資格も持つ。

https://www.instagram.com/fujifab12/

https://mio-hishinuma.wixsite.com/fujifab12

β-カロテンたっぷり、おいしいアイスクリームでハッピーに!

皆さんは、「摂食障害」という病気をご存じですか? 拒食症や過食症という言葉を耳にしたことがある方は多いかもしれませんが、じつはそれらの総称を摂食障害というのです。

一度発症すると、その治療には長い期間を要する摂食障害。私は高校2年生で拒食症を発症し、むちゃ食い症候群、過食症(非嘔吐過食、過食嘔吐)を経て、現在はたまに過食嘔吐が出るレベルまで回復しました。症状が軽度で、短期間で完治される方もいますが、精神的・身体的負担はもとより、過食費や通院費、働けないことによる経済的負担、うつ症状や希死念慮といった精神疾患の併発による、社会的負担も生じる病気です。

今回は、同じ病気に苦しみながらもお互い支えあって生きてきた、大切な友人へ届けるレシピです。まだまだ知られていない摂食障害について紐解きつつ、おいしくてからだにやさしい、からだを温める食材を使った秋冬でもおいしく食べられるスイーツをご紹介します!

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材料(1人分)
  • ・キャロットアイス

    ・にんじん(皮付き):小2本(正味220g)
    ・くるみ(生):100g
    ・ドライデーツ:100g

    • 【A】

      ・ラム酒漬けドライフルーツミックス:80g
      ・ココナッツオイル:大さじ2~3(26~39g)
      ・食塩:0.5g
      ・シナモンパウダー:2g
      ・カルダモンパウダー:0.5g
      ・クローブパウダー:0.2g
      ・ナツメグパウダー:0.2g
      ・ジンジャーパウダー:0.2g
      ・ココナッツロング:10g
      ・ピスタチオ:お好みで

  • カシューナッツペースト

    ・カシューナッツ:100g
    ・メープルシロップ:35g
    ・レモン汁:大さじ1(15g)
    ・食塩:0.5g

  • つくり方
      • キャロットアイス

        1. くるみは1時間ほど浸水し、水けを切る。にんじんは小さめの乱切りにする。デーツは粗く刻む(種がある場合は除く)。

        2. くるみとデーツをフードプロセッサー(もしくはミキサー)にかける。にんじんを加え、ゴムベラで時折混ぜながらなめらかになるまで撹拌する。

        3. 【A】を加えさらに撹拌し、全体が均一になったら保存容器に入れる。ココナッツロングを加えざっと混ぜ、表面を平らにならし冷凍庫へ入れる。

        4. 1時間ほどたったら、なめらかになるようスプーンで全体を混ぜる。再度冷凍庫へ入れ、1時間ほどで完成。お好みでカシューナッツペーストと刻んだピスタチオをトッピングして食べる。

      • カシューナッツペースト

        1. カシューナッツは1時間ほど浸水し、水けを切る。レモンは果汁を絞る。

        2. すべての材料をフードプロセッサー(もしくはミキサー)にかけ、なめらかになるまで撹拌する。保存容器に入れ、冷蔵庫で保存する。

      1710_hishinuma_1-2.jpg

      つくり方のポイント

      • にんじんは無農薬の場合は皮ごと使用しましょう。β-カロテンは皮の下にもっとも多く含まれています。
      • フードプロセッサーやミキサーの力が弱い場合は、にんじんをすりおろしておくと撹拌しやすいです。
      • 生のくるみは、水が茶色く濁るまで浸水しましょう。ナッツはローストしてあるものを使用してもOKです。
      • にんじんやドライフルーツの水分量によっては、フードプロセッサーやミキサーが回りにくいかもしれません。牛乳や豆乳、水などの水分を少しずつ加え調整してください。
      • 材料はあるものでOKです。スパイスはシナモンだけでも十分おいしいです。
      • ラム酒漬けドライフルーツミックスはラムレーズンやレーズンで代替可能です。ロースイーツ(非加熱)のため、お酒が苦手な方は気をつけましょう。
      • カシューナッツペーストは乳製品不使用ですが、クリームチーズのようなコクがあります。少量の場合はすり鉢で擦ってもOKですが、ペースト状にしたほうがコクが出ます。乳製品がNGでない方は、牛乳を加えるとカルシウム量がアップします。
      • カシューナッツペーストではなく、はちみつやメープルシロップをかけるのもおすすめです。

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      栄養のポイント

      • キャロットアイスは10分の1量(約50g)で158kcal、たんぱく質2.1g、脂質10.2g、炭水化物17.2g、食物繊維2.5g。カシューナッツペーストは10分の1量(約15g)で70kcal、たんぱく質1.7g、脂質4.7g、炭水化物5.3g、食物繊維0.7gです。ビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含み、市販のラクトアイス(バニラ)と比較すると、カリウムは2.4倍、マグネシウムは3.4倍、鉄は6倍、葉酸は18倍ほど。ビタミンAや食物繊維は、市販のアイスにはほぼ含まれていません。
      • にんじんは、皮膚や粘膜の細胞を正常に保ち、免疫力を高める働きがあるβ-カロテンにおいて屈指の含有量を誇り、2分の1本で1日の摂取量を軽くまかなうことができます。また、にんじんはカリウムや食物繊維も豊富に含みます。過食嘔吐が続くと低カリウム血症になりやすかったり、便通が乱れたりしがちなので、これらの観点からもおすすめの食材です。β-カロテンは脂溶性なので、ココナッツオイルと一緒に摂取し、効率よく吸収しましょう。
      • デーツは中近東で「生命の木」とも呼ばれるほど栄養価の高いナツメヤシの果実です。食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富で、ねっとりとした食感と糖度の高さから、料理やお菓子に砂糖の代わりとして使われることが多い食材です。GI値が47と低く、膵臓への負担も減らせます。むちゃ食いや嘔吐で血糖値が乱高下しがちな方にもおすすめです。
      • ココナッツオイルは主に中鎖脂肪酸という脂質からなります。中鎖脂肪酸は肝臓で代謝されてすぐにエネルギーとして使うことができます。そのため、効率よく脳や筋肉にエネルギーを補給してくれます。からだに蓄積されにくいオイルでもあるので、油脂を極度に怖がる方にとっても摂取しやすい油ではないでしょうか。
      • くるみは高たんぱくで高脂質、低糖質。さらに動脈硬化や心疾患、認知症の予防に効果のあるα-リノレン酸含有量がナッツ類のなかでもトップです。ビタミンやミネラル、食物繊維、睡眠ホルモンのメラトニンも豊富で、過食や拒食で乱れたからだの調子を整える効果も期待できます。ビタミンやα-リノレン酸は加熱により減少するので、今回は生のまま使用しました。お腹が弱い方はしっかり浸水したり加熱したりしてから使用してください。
      • 摂食障害における最大の敵は「罪悪感」。罪悪感を抱かずにアイスをおいしく食べてもらえるよう、砂糖、乳製品、グルテンは使用せず、ビタミンやミネラル、食物繊維、からだに必要な脂肪分が豊富な食材を使っています。また、非加熱のロースイーツで、酵素も摂取できるように工夫しました。からだにいいと思える物しか食べられない「オルトレキシア」に陥らないよう注意が必要ですが、今回は友人に安心して食べてもらえるような食材のみをチョイスしました。

      知ることからはじめよう
      みんなのメンタルヘルス
      (厚生労働省)

      摂食障害情報ポータルサイト
      (摂食障害治療支援センター設置運営事業)

      日本摂食障害学会

      摂食障害は治る病気。泣きながら食べている人が1人でも減りますように

      日々のごはんは人のからだをつくるもの。摂食障害になると、大好きだったごはんやスイーツが食べられなくなったり、たくさん食べた後に強い罪悪感に襲われたりと、幸せだったはずの食事の時間が戦いの時間になります。1日3食のごはんが苦痛になるなんて、私も発症するまでは想像できませんでした。

      やせたスタイルが称賛される世の中で、泣きながら食べている人がいる。友人がこのアイスを食べ、笑顔になって、食後も罪悪感を抱かず、こころもからだも健康になりますように。そして、泣きながら食べている人が1人でも減りますように......。

      摂食障害は治る病気です。ご家族や友人、管理栄養士とともに、協力して治療に取り組みましょう! おいしいアイスで今日もハッピー!!

      菱沼未央さんのインタビューはこちら!

      菱沼未央さんのレシピ連載一覧

      vol.1 エスニック茹で鶏&カオマンガイ
      vol.2 やきとり弁当
      vol.3 スマイルなたまごはん
      vol.4 ジンジャーレモンウォーター
      vol.5 これでもか薬味の冷ややっこ
      vol.6 キャロットアイス

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