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栄養の知識

思春期の生活が成人期に効いてくる。運動・栄養・睡眠の大切さ

思春期の生活が成人期に効いてくる。運動・栄養・睡眠の大切さ

三好 美紀

監修
三好 美紀
専門は国際栄養学、公衆栄養学。食育研究にも関わってきました。
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    ニュータス編集部

2018年01月15日[2018年04月11日更新]

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思春期はからだがつくられていく重要な時期。大人になってからの健康にも影響を及ぼすため、なるべく経験者である大人がサポートしてあげることが必要です。重要なポイントは「運動」「栄養」「睡眠」の3つ。きちんと子どもたちに伝えていくために、3つのポイントがどのように作用するのか、また日々の生活での「秘訣」を見ていきましょう。

思春期のスポーツは、健康的なからだづくりに効果バツグン

思春期に行うスポーツは、成人期に向けて、強いからだをつくるための手助けをしてくれます。スポーツによるおもな効果には、筋力増強、呼吸循環機能の向上、脳の運動機能の発達の3つが挙げられます。

とくに、筋肉に負荷を与えるレジスタンストレーニング(いわゆる筋トレ)は、15歳までがもっとも効果的という報告もあります(下記リンクボタン「子どもを元気にする運動・スポーツの適正実施のための基本指針」参照)。筋肉量は年齢が上がるにつれて維持が難しくなるため、思春期のうちにしっかりと筋肉をつけておくことが大切です。

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思春期に運動することの重要性は、世界中で説かれています。世界保健機関(WHO)は、2010年に策定した「健康のための身体活動に関する国際勧告」のなかでは、5~7歳児への提言として「1日1時間は運動しよう」を掲げています。

Global recommendations on physical activity for health(WHO)

Global recommendations on physical activity for health(WHO)5~17歳向け

さらに、大人になったときの生活習慣病の予防や、脳・神経系の病気を予防する可能性にもつながると考えられています。特に、生活習慣病として広く知られる「メタボリック症候群」は肥満が原因となることが多いですが、思春期に肥満になると、成人してからも肥満になる可能性が高くなると言われています。こうした病気の予防のためにも、思春期からスポーツをする習慣をつけておきましょう。

「日本学術会議:子どもを元気にする運動・スポーツの適性実施のための指針」

思春期は、大人よりも栄養素が必要になることもある

思春期は、急激なからだの成長にともない、血液のもととなる鉄分や、骨のもととなるカルシウムの必要量が増えます。

たとえば、血液に必要とされる鉄の場合、女子は月経が始まることもあり、男子に比べてより多くの量を必要とします。また、カルシウムは、12~14歳なら男子は1,000mg / 日、女子は800mg / 日を摂取することが推奨されています。

カルシウム1,000mgを摂取するには?

・牛乳:コップ2杯(200g) / 440mg
朝に1杯、給食あるいは帰宅後に1杯を飲む習慣を

・プロセスチーズ:2切れ(40g) / 252mg
朝食に追加、おやつを食べる習慣があるならチーズに変更

・小松菜:4分の1束(70mg) / 119mg
夕飯で4分の1束程度は食べるように取り分ける

・切り干し大根:おかず1品分(15g) / 81g
朝食か夕飯のおかずに追加

・もめん豆腐:2分の1丁 / 180mg
朝食か夕飯の汁物には豆腐を追加

日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要(厚生労働省)

この時期は、からだが栄養素を多く求めるため、好き嫌いせずに何でも食べることや、ダイエットには向かない時期であることを自覚するのも大切です。ほかにも、食事バランスガイドを利用して、思春期にふさわしい食事の選び方を身につければ、主食、主菜、副菜、果物、牛乳・乳製品などが揃った、バランスの良い食事をすることにもつながるでしょう。

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出典:農林水産省Webサイト

親子で一緒に使おう!食事バランスガイド

睡眠をナメてはいけない。その理由とは?

思春期の成長に欠かせないもののひとつに、十分な睡眠があげられます。身長を伸ばすにはまず、「骨」を成長させることが大切。そのために必要なホルモンは「甲状性ホルモン」「性ホルモン」「成長ホルモン」の3つですが、このうち「成長ホルモン」は眠っているときに分泌されるといわれています。

「成長ホルモン」は、血液とともに全身をめぐって、骨、筋肉、肝臓、脂肪などに作用し、「成長促進因子」というホルモンをつくらせます。この「成長促進因子」に、骨を成長させる効果があるのです。ほかにも成長ホルモンには、疲労や怪我の回復、抵抗力を高める作用があるため、成長期には欠かせません。

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「成長ホルモン」は、睡眠中に2、3時間おき、浅いレム睡眠から深いノンレム睡眠に切り替わるたび、脳下垂体前葉から分泌されます。もし途中で目覚めてしまう、なかなか深い眠りに入れない場合は、眠りを誘発させるホルモンのひとつである「メラトニン」にも注目しましょう。

メラトニンは、おもに夜間になると脳の「松果体」から分泌され、生体リズムの調整や、思春期における「性ホルモン」の抑制作用があるといわれています。「性ホルモン」とは、男子は筋肉質に、女性は脂肪が多くなるというような、からだつきを変化させるホルモンのこと。この「性ホルモン」が過剰に分泌されてしまうと、成長途中の骨が固くなり、成長が阻害されてしまいます。そのため、適度にメラトニンを分泌させ、「性ホルモン」が過剰分泌されないようにする必要があるのです。

夜遅くまでテレビやスマートフォンなどの明るい画面を見ていると、メラトニンの分泌が低下してしまうため、寝つきが悪くなり、「性ホルモン」が過剰分泌されるおそれがあります。その影響で、背が伸びない、筋肉がつかないという弊害が出てしまうのです。

成長ホルモン治療説明ツール:骨の成長に関係するホルモンの種類と働き(サンド株式会社)

『小学校体育ジャーナル臨時増刊号61』子どもの睡眠(学研)

まとめ

思春期の「運動」「栄養」「睡眠」は、大人になってからの「からだ」づくりに欠かせないもの。日頃のスポーツ習慣や、食生活、睡眠時間などを見直して、しっかり成長していくための環境を整えましょう。家族でジョギングを楽しんだり、毎日の献立を見直したりと、家庭でできることから実行していくといいですね。思春期の先輩である大人の私たちだからこそ伝えたい3つのポイントを、ぜひお子さんたちに紹介してみてください。何かと悩みの多い思春期の子どもたちの成長を、皆でサポートしていきましょう!

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