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1日350gの野菜を食べるための工夫とは?

1日350gの野菜を食べるための工夫とは?

赤枝 いつみ

監修
赤枝 いつみ
公衆衛生分野での職務経験豊富な管理栄養士
  • テキスト
    ニュータス編集部

2018年06月13日[2018年09月03日更新]

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現代人は野菜が不足しがちです。
国による国民の健康増進を目的とした運動「健康日本21(平成12年厚生省)」では、野菜摂取の目標を1日350g以上(そのうち緑黄色野菜【※】を120g以上)としています。
今回は、この1日350gをしっかりとるための工夫についてご紹介したいと思います。

1日350gの野菜の野菜を食べよう!


野菜には、体に欠かせない「栄養素」が詰まっています。

それらには、ビタミンC・カルシウム・カリウム・食物繊維など、体調を整え、生活習慣病を予防する「栄養素」が豊富に含まれています。

また、野菜は脂肪分をほとんど含まない「低カロリー」食材なので、肥満や糖尿病の予防にも役立ちます。

野菜350gがどれくらいの量かというと、過熱しない状態で、両手に山盛り1杯分くらいです。

平成27年の国民健康・栄養調査によると、成人男女の野菜摂取量は、どの年齢層においても350gに達していませんでした。

とっているつもりになっていませんか?

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よくサラダを食べているから野菜はとれている!と思っていても、実は不足している場合もあります。

野菜といえば「生野菜サラダ」と思いがちですが、そのほかにも漬物や和え物・酢の物・煮物・炒め物など、野菜をたのしむ料理はたくさんあります。

味噌汁やスープなどの汁物も、野菜たっぷりの具だくさんにすれば、意外にたくさん食べられます。

生野菜サラダは、かさがあってたっぷりとっているような気分になりがちですが、思っているほど食べられていないものです。

加熱して食べる野菜のメニューも意識的に取り入れるようにしましょう。

栄養素だけとればいいというわけではありません。

野菜を食べなくても、野菜に含まれている栄養素をサプリメントでとれば同じではないか、と考える人もあるかもしれません。

しかしサプリメントは野菜の代わりにはなりません。
サプリメントは野菜に含まれている「限られた成分」を補完するだけです。

野菜を食べるということは、その栄養素や機能性成分をまるごと摂取することです。ビタミンやミネラルはそれぞれ違う種類がお互いに助け合って、体内でより有効的に使われますので、単独でとってもきちんとは作用しないことのほうが多いのです。

また、サプリメントで特定の成分を過剰に摂取すると、内臓負担になることもります。サプリメントは野菜をとれなかった食事のときだけ、専門家の指導の下に、補完的にとるようにしましょう。

野菜を健康的に食べるために、毎日心がけたいこと。

  • 野菜350gの目安をつかむ

    先ほど「両手に山盛りいっぱい」と書きましたが、「料理なら1日5皿」という目安もあります。

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1度の食事で5皿ではなく、この程度の量を1日の中で何回かに分けて食べましょう。

  • 色の濃い緑黄色をチョイス

    色の濃い「赤」や「黄」や「緑」の野菜を積極的に選びましょう。
    色の濃い野菜は、カロテノイドを多く含むので抗酸化作用が強く、また、カラフルな料理は、食欲を高めます。

  • 簡単に食べられる野菜を常備

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レタス、きゅうり、プチトマトなど、そのままでも食べられる野菜を常備しておけば、野菜を食べる機会が増えます。

下茹でしたブロッコリーやほうれん草などを冷凍して常備しておくと、もう1品欲しいときなどに解凍してすぐに使えるので便利です。

  • 簡単野菜スープで、しっかり朝食

    にんじん、だいこん、じゃがいも、たまねぎなどを、ざく切りにして作った簡単スープや味噌汁などもおすすめです。
    前夜のうちに切っておけば、あわただしい朝の手間も省けます。

  • 和食をメニューの中心に

    和食は、皿数の多いのが特徴の1つです。
    皿数が多いと栄養バランスがとりやすい上に、野菜を使った副菜も用意しやすくなります。
    「野菜が足りないな」と感じたときは、和風のメニューにして野菜中心の副菜を1品加えましょう。

野菜を健康的に食べる『調理法』の工夫

  • 炒める

ビタミンには、水溶性と脂溶性の2種類があり、それぞれの性質に適した調理法があります。

水溶性のビタミンは油炒めで水分と一緒にビタミンを閉じ込める、脂溶性のビタミンは油に溶け出して吸収率が高まることから、水溶性も脂溶性も両方の特性を生かすには「野菜炒め」がおすすめです。

  • 生野菜は水に長時間ひたさない

生野菜をしゃきっとさせるために、水にひたす(さらす)ことがありますが、その目安の時間はおよそ10分です。あまり長時間ひたしてしまうと、水溶性の栄養素が水に流れ出てしまいます。
下ゆでしたほうれん草を水にさらす際は数分程度にとどめます。

まとめ

「1日350gの野菜」を目指して、サラダだけでなく漬物や和え物・酢の物・煮物・炒め物など、さまざまな調理法にトライして、野菜を飽きずに食べられると良いですね。

季節によって店頭に並ぶ野菜も変わります。多種類の野菜を食べるようにして、おいしく・楽しく、健康的に野菜を摂取していきましょう。

【※】緑黄色野菜:にんじん、ほうれん草、カボチャ、ピーマンなど、赤や緑や黄色の強い野菜。これに対して白菜やレタスやタマネギなど、色の薄い野菜を淡色野菜という。

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