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栄養の知識

災害時こそ赤ちゃん、妊婦さん、お年寄りを守って!

災害時こそ赤ちゃん、妊婦さん、お年寄りを守って!

笠岡(坪山)宜代

監修
笠岡(坪山)宜代
災害栄養の研究者。合い言葉は エビデンス to アクション!
  • テキスト
    ニュータス編集部

2018年09月18日[2018年10月09日更新]

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災害が起これば誰もが弱ってしまいますが、中でも顕著なのが「災害時要配慮者」、いわゆる「災害弱者」と呼ばれる乳幼児や妊婦や高齢者です。
自由に動き回ることができない、脱水症状や栄養不足が他の人よりこたえるなど、災害時要配慮者は、周囲の人の理解と助けが必要な存在です。
このような人が自宅にいる場合は、いない家庭よりも念入りに水や食料などの備蓄をしておく必要があります。

赤ちゃんは最も弱い

いうまでもなく赤ちゃんは自分自身で身を守ることはできません。

非常災害時は誰もが混乱状態に陥ってしまいますが、乳幼児を抱えている保護者はもちろんのこと、みんなで子どもを守ってあげましょう。

授乳中の母親は、母乳のためにも、しっかりと水分補給をしてください。

一時的に母乳が出なくても、赤ちゃんに吸わせ続けることでまた母乳が出るようにもなります。

いつもと違う環境で、赤ちゃんは異変を感じて泣きやすいかもしれませんが、そんな時はお乳を吸わせてください。

赤ちゃんは母乳が出ていなくても、母親のお乳を吸っているだけで安心します。




赤ちゃんがいる家庭での災害準備で大切なこと

非常時に向けて、母乳育児・ミルク育児にかかわらず、粉ミルクを備蓄しておくといいでしょう。粉ミルクがあれば母乳が出ないときも安心です。

さらに、常温で保存できる液体ミルクも解禁になりました。お湯も消毒もいらないので、とても便利です。国内での販売が始まったら、備蓄に加えたいですね。

水分補給が大事なのは、妊婦さんも同じです。頑張りすぎないで、落ち着いて水分とエネルギーを補給してください。



備蓄しておくといいもの

  • 乳児用ミルク
  • ミルクを溶かす水
  • お湯をわかすカセットコンロなど
  • ミルクを飲ませる哺乳瓶・コップ・スプーンなど




お年寄りこそ、しっかり食べることが大事


水分補給が大事なのはどの世代にも共通していることですが、お年寄りの場合、脱水症状を引き起こすリスクが高いので、若い人よりも積極的に水分補給を行ってください。水分が不足すると、心血管疾患やエコノミークラス症候群等のリスクにもなります。

また、食べなくなると急激に体力が低下するおそれがあります。
特にお年寄りは、手に入った食べ物をなるべくたくさん食べてエネルギーを補充してください。

ふだんは食べられる方も、ストレスで食べ物がほとんど喉を通らなくなるようなこともあります。お年寄りには、噛まなくてもよいゼリー飲料やポタージュスープなどのとろみのある食品や、食べ慣れた食品を備蓄しておくと安心です。

備蓄しておくといいもの

  • お気に入りのレトルト食品・缶詰・調味料
  • 嚥下困難者用品



まとめ

助け合いの精神を忘れずに行動することが大切です。災害時・非常時に「辛い」「大変」なのはだれでも同じです。

でも、赤ちゃんや妊婦や高齢者の場合は、水分やエネルギー不足は、文字通り命取りになりかねません。
自分よりもさらに弱い立場にいる人たちのことを思いやる気持ちを忘れないで、みんなで乗り越えましょう。

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