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栄養の知識

がん患者の食事の基本。生きる希望や意欲を高める食事とは

がん患者の食事の基本。生きる希望や意欲を高める食事とは

新井 英一

監修
新井 英一
栄養素の代謝に魅了され、人間栄養学を支える研究教育者
  • テキスト
    ニュータス編集部

2018年11月06日[2018年11月21日更新]

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食事からとる栄養素には、血や肉をつくる材料となり、体を動かすエネルギーとなり、各臓器の働きを調整する大事な役割があります。 がんと闘う体力や免疫力を高めるのも食事の力です。

食べやすい食品選びと、食べるための工夫

治療中、治療薬による副作用で体はダメージを受けます。
しかし、私たちの体の細胞はすべて一定のサイクルで生まれ変わっています。
これから生まれる細胞のために、しっかり食べましょう。

1.口あたりのいいもの

ひんやり・あっさり・さっぱり・つるり系の呑み込みやすいものを選びましょう。たとえば、水分の多い果物・ゼリー・茶碗蒸し・麺類などです。

2.のみ込みやすいもの

歯が悪い・口内炎が痛い・喉に炎症があるなど、食べ物を噛みにくかったり飲み込みにくかったりむせやすかったりする場合は、軟らかく煮た食材をミキサーや裏ごし器やすり鉢などを使って、さらに食べやすくします。

3.刺激やにおいの少ないもの

抗がん剤治療や放射線治療の影響で、味覚や嗅覚が変化します。納豆やキムチなどの臭いの強い食品は避けるほうがいいでしょう。塩味や醤油味が「金属味」に感じる場合は、だし・酢・胡麻などで味に変化をつけましょう。

4.口の中を清潔に

治療中は、口内炎とか、口の中が乾く・傷つきやすいなどのトラブルが起こります。治療前に歯科医を受診して、虫歯や歯周病治療をしておきましょう。歯ブラシは軟らかいを使い、朝晩のうがいを忘れずに、舌苔(ぜったい)も落としましょう。

5.水分補給を充分に

水分は、体内に取り込まれた毒素を薄め排泄する手助けをします。健常者でも病人でも生きていく上で欠かせない要素です。脱水症状にならないよう、一日に最低2ℓは飲みましょう。水分とミネラルが同時にとれるスポーツドリンクも便利です。(ただし、心疾患や腎疾患をともなう方は医師からの助言を参考にしてください)



にんにくやトマトなど
免疫力を高める食材を選んで

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食欲がない日もあるかもしれませんが、気分がいいときには、少しずつでも食事をとるようにしましょう。

全然食べられないときには、「食べたいと思うものを食べてみる」ことで十分ですが、もし、がんの治療中で、徐々に食欲が戻ってきていたら、今度は栄養をしっかりとれる食事にシフトしていくのがいいですね。

食べ方の基本は、5つの栄養素をバランスよくとることですが、「免疫力を補強する」「抗酸化作用がある」と認められている食材を使うのも一つの手です。

その一部を下記に紹介します。

  • オリーブオイル 
    細胞の酸化を防ぎ、悪玉コレステロールの数値を下げる。
  • ニンニク、タマネギ 
    肝臓の機能を助けるアリシンを含む。

  • 海藻 
    食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富。

  • 玄米 
    前立腺がん、乳がんなどを防ぐ抗がん作用の効果。

  • キャベツ、ブロッコリー 
    細胞を保護する効果。

  • リンゴ 
    エピカテキンに抗酸化作用がある。

  • 蜂蜜 
    殺菌効果の要素を持つ自然食品。

  • 緑茶 
    ポリフェノールが多く含まれ、強い酸化防止の効果。

  • トマト 
    カロテンとリコピンが豊富。皮と種に抗がん性物質を含む。

  • ヨーグルト 
    善玉菌が多く含まれ、腸内環境を改善。

  • ニンジン
    他の野菜に比べて群を抜くβカロテンを含む。

  • ショウガ 
    ジンゲロン・ジンゲロール・ショウガオールに殺菌作用がある。

  • 味噌 
    大豆に含まれる抗酸化作用イソフラボン・サポニン・ビタミンEが活性酸素を除去。

  • 大根
    抗がん作用、発がん物質を解毒する酵素を含む。

  • キノコ 
    βグルカンが免疫力を強化し、体内の発がん性物質を吸収して体外に排除。

食材の機能をさらに効果的にとるコツ

がん抑止効果が認められる食材を、複数使う料理を考えましょう。
地中海式料理は、オリーブオイル、新鮮な野菜や果物、豆、魚介をたくさん使います。

たんぱく質と脂質、炎症を抑える必須脂肪酸(魚に含まれるDHA,、EPA)がまとめてとれます。
味噌味やトマト味の野菜スープ、魚介や肉・キノコ・野菜たっぷりの鍋物もおすすめです。

大根はすりおろすと酵素の吸収が高まる、トマトは皮ごと食べると抗酸化酵素も一緒に摂れる、ショウガは乾燥あるいは加熱すると殺菌効果が高まるなど、食材の特徴に詳しくなるとより効果的です。

明日の回復を信じて、しっかりと食べましょう!


まとめ

食べることを楽しむには、心と体のバランスも大切です。

適度に体を動かして運動不足にならない、ストレスをためない、好きなことや熱中できることを見つける、などに留意しましょう。

今日より明日の回復を信じて、目指すは「日々是好日」の心境です。

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